本日の「怒」090707/支持率52%、なぜ石原都政を支持する人がこんなにいるの????
都議選の選挙運動が続いていますが、新聞各紙やテレビの世論調査も盛んです。そんな中で、今日付の朝日新聞の世論調査にはがっかりしました。石原都知事の支持率が50%を超えているというのです。石原都知事を支持している人たちは、何をもって支持しているのでしょうか?
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都知事の支持率52% 朝日新聞世論調査
2009年7月7日5時51分
12日投開票の東京都議選に関連して朝日新聞社が4、5日、都内の有権者を対象に行った世論調査で、就任10年を迎えた石原慎太郎知事の支持率は52%、不支持率は34%。新銀行東京への追加出資が議論されていた昨年3月の支持率47%よりもやや上昇したが、05年6月の支持率61%よりは下がっている。
都が招致を目指している2016年夏の東京五輪に、「賛成」と答えた人は55%で、「反対」と答えた人の37%を上回った。昨年3月の調査では、賛成が52%で、今回はやや上昇した。
賛成の理由の内訳は、「経済効果や都市整備が期待できる」が57%、「世界レベルの競技が間近に見られる」が24%、「東京を世界にアピールできる」が16%。一方、反対の理由の内訳は「都の財政に負担になる」61%、「オリンピックに魅力を感じない」17%、「テロなど治安面に不安がある」が15%だった。
昨年3月に約1千億円の累積赤字を抱え、都が400億円を追加出資した「新銀行東京」については、「清算するほうがよい」が71%で、「経営再建を図るほうがよい」の16%を大幅に上回った。築地市場移転は、反対が61%で、賛成の22%を上回った。
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少しずつ検証してみましょう。最初は東京新聞のアンケートです。
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私たちはこう考える 都議選政党アンケート<1>
2009年7月5日 東京新聞
十二日に投開票される都議選で、東京新聞は候補者を擁立している主要六政党に対し、都政の主な争点や課題について、党としての考え方をアンケート形式で聞きました。各党の回答を五回に分けて紹介します。
<質問> 石原慎太郎都政の10年間をどう評価しますか。
自 民
大いに評価する。就任以来、二次にわたる財政再建を進め確固たる財政基盤をつくった。ディーゼル車規制や不正軽油撲滅作戦、CBOベンチャー育成などわが国を牽引(けんいん)する先駆的な施策を打ち出してきた。東京のあるべき姿を示す「十年後の東京」を策定し事業推進している。
民 主
功罪で言えば、罪多き都政でした。政策面では、新銀行東京の実質的破綻(はたん)に象徴的に示されるように、石原知事の思いつきに振り回され、組織面では、知事のお好み、身内、お友達重視の人事で職員の士気が低下し、幾多の有能な人材が都庁を去ってしまいました。
公 明
評価する。財政再建を成し遂げ、認証保育所、東京ER、ディーゼル規制、温暖化対策の強化などを進めた。最近では、中学生までの医療費の助成、東京盲ろう者支援センター設置など公明党の主張を実現した。さらに公会計制度改革、羽田空港国際化など実績を上げた。
共 産
落第点。老人医療費助成など次々切り捨て、老人福祉費の割合は全国二位から最下位に。一方で、新銀行の無駄遣いや汚染した豊洲への市場移転を推進、五輪を口実に巨大開発に九兆円もつぎ込もうとしています。これらに賛成した自民、公明、民主の責任も重大です。
ネット
自然エネルギー政策が、国をリードするかたちで進んだ一方で、環境保全に逆行する外環道推進など、政策はちぐはぐです。外形標準課税、新銀行東京と、トップダウンの施策を強引に展開し、どれもうまくいっていません。新銀行に至っては、無駄遣いも甚だしい。
社 民
障がい者や女性への差別発言のように人権感覚がない知事で、医療や福祉が後退しました。世界都市を掲げていますが、東京が人が暮らす「生活のまち」であることを軽視し、都民の暮らしにかかわる施策も後退しました。
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● まず、石原与党が揃って評価している「財政再建」の実態です。
思い起こせば、鈴木都政が当初評価されたのも「財政再建」でした。この財政再建は、主に福祉や文化事業、人件費を削る、という方法で行なわれました。美濃部都政時代に福祉政策を充実させたことでふくれあがった財政赤字を、まるで時間を巻き戻すかのように、減らしていったのです。当時はぜんざいと違って経済が拡大する時期にありましたから、福祉を削る厳しい政策でも、ある程度は受け入れられたのです。その結果として鈴木都知事は財政再建を果たします。その後の成長過程で膨大な黒字が生まれると、福祉は切り捨てたままで、都庁や東京国際フォーラム、臨海副都心計画など、巨大な箱モノ、土建プロジェクトに多大な投資を行ないました。弱者を切り捨ててできたお金で、土建屋や官僚の利権を守り、増やしたのです。
石原都政の「財政再建」も、鈴木都政と同様に、医療と福祉をとことん「倹約」することで行なわれました。公明党が得意とする「キャッシュのバラマキ(子どもの医療費の助成)」に予算をつける一方で、全国に先がけて特別養護老人ホームへの補助を切り捨て、老人医療の有料化、シルバーパスなどの削減、医療や福祉の現場の民間への移譲(要するに補助の打ち切りと福祉関係の人員削減)を進めました。結果として、莫大な数の「高齢者難民」が生まれ、群馬県渋川で起こった火災のような悲惨な結果をもたらしたのです。そして「余った」お金は、巨大プロジェクトや新銀行東京のために使われています。これが「財政再建」の真実です。
石原都知事が老人福祉などに全く興味がないことは、老人や障がい者に対する数々の暴言でもはっきりしています。代表的なものをひとつだけ取り上げておきましょう。これは、重度の知的/身体的障がいを持つ人たちのための施設での石原都知事の発言です。
「ああいう人ってのは人格あるのかね。ショックを受けた。ぼくは結論を出していない。みなさんどう思うかなと思って。
絶対よくならない、自分がだれだか分からない、人間として生まれてきたけれどああいう障害で、ああいう状態になって……。しかし、こういうことやってやっているのは日本だけでしょうな。
人から見たらすばらしいという人もいるし、おそらく西洋人なんか切り捨てちゃうんじゃないかと思う。そこは宗教観の違いだと思う。
ああいう問題って安楽死につながるんじゃないかという気がする。
〔安楽死」の意味を問われて〕そういうことにつなげて考える人もいるだろうということ。安楽死させろと言っているんじゃない。」
● 自民党が石原都政の成果として取り上げている「ディーゼル車規制と不正軽油撲滅作戦」です。
石原都知事が「国に対抗して新しい政策を打ち出す希望の星」のように思われたのは、ディーゼル車に対する規制を打ち出したことがきっかけでしょう。しかし都民の健康のために環境のことを考えていないことは、30年以上も反対が続いていた外環道の建設を強引に進めたことでも明らかです。当初、石原都知事はディーゼル車がどのようなものかわかっていなかったのではないかと思われます(ディーゼル車が環境破壊の元凶のような発言をなんども繰り返している)。ディーゼル車自体に問題がある訳ではなく、欧州などに比べてディーゼル車の規制が甘かっただけなのです。それを、ディーゼル車を「悪者」に仕立て上げることで、注目を集めたのです。
この政策自体を評価しない訳ではありませんが、ネットが「ちぐはぐ」としてきしているように、外形的には石原都知事の政策は支離滅裂に見えます。「環境を守る」と言いながら、一方で環境破壊や健康に対する無配慮な政策を並べているからです。しかし、石原都知事の発言を見ていると、こうした政策は「ちぐはぐ」でもなんでもなく、石原都知事の「やりたいこと」が一貫していることがわかります。
本当に環境のことを考えるのであれば、「利便性と渋滞緩和のために高速道路をバンバン作る」「高尾山の土手っ腹に穴をあける」のではなく、「車に依存しない社会を作る」ことを考えるでしょう。しかし実際には、石原都知事になってから、不採算という理由でバス路線は大きく縮小され、お年寄りが病院に行くのにも難儀をしています。もちろん、石原氏の頭には「タクシーを使えばよい」という「答」があるのでしょうが、環境負荷は高くなります。(だいたい、すべてのお年寄りが石原都知事のような「金持ち」ではありませんし。)
● 自民党の言う「東京のあるべき姿」とは?
石原都知事が実現しようとした政策をすべて行なっていたらどうなったでしょうか。
・民間が開発する高層住宅がさらに増える
石原都政下で、低所得者が対象の都営住宅が全く建設されなくなったことはあまり知られていません。その一方で、都有地をディベロッパーに払い下げて再開発する、という手法はお得意です。こうして建てられた「高層マンション」は、もちろん普通の都民が住むことができるような値段のものではありません。
・臨海地区がカジノで栄える
これは実現しませんでしたが、巨大な利権を生むカジノ構想に、石原都知事はご執心でした。お台場にはカジノ目当てのホテルが林立し、東京観光を目当てにした外国人が増え、さらに東京がにぎわいます。もちろん、増えるのは「第三国人」ではないでしょうね。
・地域のバスや施設は減らされ、採算の合うものが増える。自動車での移動はますます便利に
私が住んでいるのは山手線沿線ですが、石原都政になってからの大きな変化は、安く使える公共施設が減り、シルバー人材センターが請け負っていた区の仕事が入札制になってお年寄りが閉め出され、貴重な足であったバス路線や本数が減った、ということです。一方で、建築基準の緩和にともなって幹線道路には高層マンションが立ち並び、まるで「壁」のようになっていきました。その一方で、石原都知事が強力に押し進める高速道路や幹線道路の整備で、都心はこれからどんどん車が走りやすくなるでしょう。まさに、環境や弱者を押しのけた、利益優先の街になっていくのです。
・民間の競争の名の下で、病院や老人施設が「使えない」ものになっていく
これは、少し言い方が難しいですね。「お金さえあれば」東京ほど便利な街はありません。お金さえあれば、1泊30万もする人間ドックだってあります。しかし、多くの都民はこうした「金持ち」とは無縁です。
・「街」の機能が失われていく
地方の街が疲弊している姿は「シャッター通り」などとしてよく報道されますが、私の家のまわりでは、こうした変化は非常に緩慢なものです。しかし、確実に起こっています。地域の商店街や町中の店はどんどん減る。一方で新住民が増え、新しくできた複合施設はいつも賑わっているのです。これに加えて、高齢化/空洞化が著しいニュータウンなどは、ますます「街」としての機能を失っていくでしょう。
● 石原都政の問題点は?
簡単ではありますが、すでに6月20日、21日のエントリーでまとめてあります。
さて、もうすぐ都議選です。あなたは何を考えますか?


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