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2009年6月23日 (火)

本日の「怒」090623/都議選の告示を前に/石原都政に風穴を開けたい2

 さて、私が一番問題視しているのが、築地市場の移転問題です。簡単におさらいしておきましょう。

 築地市場は、開設からすでに70年以上を経過し老朽化が進んでいます。市場の活性化とともに手狭にもなっていきました。そのために、1988年には、築地市場を「建て替える」計画が策定されました。その後、財政難から計画を見直すことになったのです。ところが、石原都知事になって02年に豊洲への移転と跡地の売却が打ち出されました。豊洲の土地は、東京ガス(一部に東京電力)の工場跡地であり、当初から土壌の汚染が懸念されていました。

 実は、豊洲の東京ガス跡地は、住居や商業オフィスとしての開発が見込まれていました。そのため、2000年には、東京都から東京ガスへの売却の打診を、東京ガス側が一旦断っています。その時には、「景色もよく、町づくりの方が適している」「土壌の汚染がある」ということが、その理由として東京ガスから東京都に意見書として出されているのです。

 にもかかわらず、東京都は「土壌汚染の対策のうち、600億円分を都が行なう」という、東京ガス(時の東京ガスの社長は石原都知事の一橋大学の後輩)にとってはよだれの出るような、都民にとっては身を削るような提案をし、01年に売却の合意がなされました。そして、環境庁も「過去の土壌汚染の責任を問わない」という例外規定を作って、東京都の計画をバックアップします。

 さすがに、この土壌汚染の問題は大きく取り上げられるようになり、東京都もしぶしぶ再調査を行ないました。そこで出たデータは空恐ろしいものでしたが、一部のデータを東京都は隠蔽するという恥知らずなことも行なっています。

 何故、石原都知事はこんな危険な場所に、強い反対を押し切ってでも築地市場を移転させたいのでしょうか。

 当初、築地の跡地は、これまた石原都知事が押し進めるオリンピックのメディアセンターに用いる、とされていました。そのために「東京オリンピックと築地市場の移転はセット」ととらえる人も多かったのですが、メディアセンターは他の場所(東京ビッグサイトが有力)に設置することになって、狙いがこれだけではなかったことが明らかになりました。

 現在、東京都のホームページには「跡地は有効利用する」としか書かれていませんが、仮に売却したら1兆円を遥かに超えるとされています。一方の豊洲の土地は1600億ほど。銀座にほど近い一等地ですから、莫大な開発利権が出現することは明らかです。「開発利権大好き」の石原都知事の狙いが、この跡地にあることは明らかでしょう。

 そもそも、築地市場を移転する必要があるのでしょうか。

 老朽化した施設を建て替えることは必要でしょう。しかし「手狭」という点については、すでに状況が変化しています。

 少子化や食生活の変化、流通形態の多様化によって、築地市場の相対的な重要性は低下し(このこと自体は別の問題ではありますが)、仲卸の数も減少しています。すでに「手狭」ではなくなっているのです。そのような中で移転を強行すれば、さらに脱落する仲卸もでてくるでしょう。それよりも、世界的に有名になった現在の築地ブランドを活かす方策が必要ではないかと思います。

 ましてや、移転先が危険極まりない土壌の場所であることは、毎日の食事を安心してとれなくなる可能性が高いのです。石原都知事や東京都は「処理すれば安全だ」と言っていますが、「絶対に安全」と言い切る科学者がいるとすれば、それは「似非科学者」であるとしか言いようがありません。

 さらに、世界の誇れる日本の文化のひとつである魚の食文化をどのように次の世代に伝えるのか、という問題も考えなければなりません。最近は包丁すら使えない人が増えているそうですが、魚文化は家庭で魚を使うことがなくなってしまえば貴重な基盤が失われてしまいます。仮に、「豊洲は危険らしいから魚は止めましょう」という人が増えたら、ただでさえ減っている魚を使った食文化が失われてしまう危険性が増えるのです。

 さて、都議選に戻りましょう。

 現在、自民党と公明党は石原与党として築地の移転を推進していますから、論外です。他の政党は、移転問題については基本的に反対の立場を取っているようです。しかし、民主党にも問題はあります。土屋たかゆき議員のように、基本的に石原都知事にべったりの議員もいるからです。こうした議員が、土壇場で石原都知事の方針に与しない保証はありません。石原都政の暴虐を食い止めるには、最低限自民/公明を大きく過半数割れに追い込むことが必要です。それ以外の候補者も、石原都政に対するスタンスによって考慮する必要があると思います。

 こんなことを書いていたら、今日(6月23日)づけの朝日新聞に、「築地の移転問題を考える会」が築地移転問題についての都議会議員候補者アンケートが実施した、という記事がでていました。その結果によると、公明党は全員が移転推進、自民党は推進が一桁でのこりは答えず、他の政党はほとんどが反対、という分布になっているそうです。生活者重視を訴える公明党が賛成なのはお笑いですが、自民党の候補者のほとんどが無回答、というところに、この政党のお粗末さが現れています。表立って賛成を言うと票が逃げると思っているのでしょう。もちろん、当選したら推進派にまわることは明らかですね。

 実は、これとは別に、民主党には築地問題についての質問をメールで投げてあるのですが、まだ回答がありません。回答があれば、また書くことにします。

 安心なものが食べたいから、これからも日本の文化の誇りである魚文化を守るためにも、築地市場の移転を阻止すべく、今回の都議選を意義あるものにしたいと思っています。

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