2009年7月 9日 (木)

本日の「怒」090708/やっぱり解散はできないだろうな。麻生首相のマンガぶりを手助けする民主党もどうかと思う


 サミット前の党人事と解散を封じられた麻生首相。今頃は、つかの間の主役気分を味わっていることでしょう。退陣確実の首相をサミットに送り出さねばならない哀しい国民としては、マンガ首相が余計な約束をひとつでもしないで「おとなしく」ご帰国願いたいと切に念じている次第です。

 さて、7月5日のエントリー(http://do-do-do.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/090705-5996.html)で東国原知事と橋本知事、そして自民党の「できレース」と断じた当ブログですが、あらかじめ書かれた台本すら演じることができない東国原知事と自民党の執行部のお馬鹿ぶりを、多くの国民は冷めた目で見ているようです(東国原知事の国政転身に8割が反対)。頭がまわる橋下知事だけは、民主党執行部との会談などをセッティングして、お馬鹿ぶりを露呈した東国原知事から距離をおけるように画策しています。

 そもそも、自民党や官僚にとっては、東国原氏の国政転身は願ってもないことでしょう。仮に、仮にですよ、総理になったら、官僚はやりたい放題です。それは、宮崎県のPR大使としてしか役に立っていない東国原氏の「実績」を見れば十分にわかります。氏は細かいことはわからないのですから、かけ声だけかけてもらって、裏で「しっかり」支える。官僚組織にとってこんなに素敵な総理はいないのです。

 現状の自民党を見る限り、東国原知事を「総裁に」という声が大きくなることはなさそうですが、国会議員になりたくてしかたがない東国原知事が条件のバーゲンセールを始めたようなので、衆議院議員選挙に出ることは既定路線になりつつあります。あとは、「決める決めない」でごたごたと決定を長引かせ、その間にマスコミの注目を集めておくことが、自民党にとっても東国原知事にとっても一番重要なことですね。

 さて、一方の麻生首相ですが、報道を見ると「解散する/できない」の両方の見方にはっきり分かれているようです。「解散できない」派の根拠は、三木武夫元首相が閣僚の反対で解散を断念せざるを得なかった例を挙げて、「優柔不断な麻生首相では、解散反対の党内世論を押し切ってまで解散権を行使することはできないだろう」というものです。この読みの背景には、「いくらなんでも麻生首相もそこまで阿呆ではあるまい」という見方(期待?)があります。自爆するかのごとく解散権を行使してしまえば、麻生首相もろともに自公政権が潰れてしまうことが明らかだからです。

 一方「解散する」派は、「祖父が封じられた解散権を意地でも行使するだろう」という見方(あきらめ?)がその根拠のようです。これまでの数々の常軌を逸した言動から、「阿呆首相ならやりかねない」と思ってしまうのでしょう。「ひょっとしたら、自分が先頭に立って選挙を行なえば、勝てないまでも大敗はしない、と思っているかもしれない」という危機感の表れでもあります。

 私は、さすがに麻生首相はこのままでは解散しないだろうと思います。いくらなんでも、そこまで「阿呆」じゃないでしょう。あるとすれば、不信任案を否決して、自民党の議員が自縄自縛に陥った時のみだと思います。もちろん、時期は少し遅くなるでしょうが。

 さて、麻生首相での解散が大歓迎のはずの民主党ですが、相変わらず腰の定まらない対応をしています。解散しない口実にさせないため、といって法案を次々に通している割りには、麻生首相での解散の近道になる内閣不信任案の提出を渋っています。「不信任案が可決したら、解散をしないで総辞職しかねない」というのがその理由ですが、これは二重の理由で誤りだと思います。

 まず第一に、筋論があります。これまで麻生首相がやってきたことは、ここ数人の総理に比べても「不信任」に十分値するものだと思いますが、民主党はそのように考えていないのでしょうか。

 現実問題としても、自民党と公明党からそんなに造反者がでるでしょうか。どうしても麻生首相で選挙をやりたくないと思っている自民党の衆議院議員は多いと思いますが、不信任案で造反することは、とてもハードルが高いはずです。仮に不信任案が可決して麻生首相が総辞職したとしても、決め手となる総裁候補がいない自民党が内部でごたごたするのは目に見えています。

 確かに、都議選で自民党が大敗し、麻生首相が政権を放り投げてしまうと、恐ろしい事態が起こるかもしれません。与党少数となった石原都知事が嫌気がさして都知事を辞め、橋下大阪府知事と連合を組んで自民党の補完勢力として衆議院議員選挙に立つ。自民党は、当然、石原氏を東京の比例1位、橋下氏を近畿の1位で、東国原氏を九州の1位で処遇し、「当選後は石原総理、橋下幹事長、東国原総務大臣」としてでも手形を切る。身の毛もよだつような恐ろしい組み合わせですが、こうなるとメディアは完全に「ジャック」されてしまうでしょうから、自民党が大勝することもない話ではありません。

 いかん。書きながら、自分で言っていることが恐ろしくなってきました・・・こんな組み合わせが実現してしまったら、恐ろしい世の中になりそうです。さすがに起こりえないことだとは思いますが・・・

 やっぱり、麻生首相には頑張って解散権を行使していただきたいです・・・それが、麻生首相が、国民のこの国の将来にとって唯一の「功績」を残せる最後のチャンスです。

2009年7月 8日 (水)

本日の「怒」090707/支持率52%、なぜ石原都政を支持する人がこんなにいるの????


 都議選の選挙運動が続いていますが、新聞各紙やテレビの世論調査も盛んです。そんな中で、今日付の朝日新聞の世論調査にはがっかりしました。石原都知事の支持率が50%を超えているというのです。石原都知事を支持している人たちは、何をもって支持しているのでしょうか?

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都知事の支持率52% 朝日新聞世論調査
2009年7月7日5時51分

 12日投開票の東京都議選に関連して朝日新聞社が4、5日、都内の有権者を対象に行った世論調査で、就任10年を迎えた石原慎太郎知事の支持率は52%、不支持率は34%。新銀行東京への追加出資が議論されていた昨年3月の支持率47%よりもやや上昇したが、05年6月の支持率61%よりは下がっている。
 都が招致を目指している2016年夏の東京五輪に、「賛成」と答えた人は55%で、「反対」と答えた人の37%を上回った。昨年3月の調査では、賛成が52%で、今回はやや上昇した。
 賛成の理由の内訳は、「経済効果や都市整備が期待できる」が57%、「世界レベルの競技が間近に見られる」が24%、「東京を世界にアピールできる」が16%。一方、反対の理由の内訳は「都の財政に負担になる」61%、「オリンピックに魅力を感じない」17%、「テロなど治安面に不安がある」が15%だった。

 昨年3月に約1千億円の累積赤字を抱え、都が400億円を追加出資した「新銀行東京」については、「清算するほうがよい」が71%で、「経営再建を図るほうがよい」の16%を大幅に上回った。築地市場移転は、反対が61%で、賛成の22%を上回った。
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 少しずつ検証してみましょう。最初は東京新聞のアンケートです。

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私たちはこう考える 都議選政党アンケート<1>
2009年7月5日 東京新聞
 十二日に投開票される都議選で、東京新聞は候補者を擁立している主要六政党に対し、都政の主な争点や課題について、党としての考え方をアンケート形式で聞きました。各党の回答を五回に分けて紹介します。
<質問> 石原慎太郎都政の10年間をどう評価しますか。
自 民 
 大いに評価する。就任以来、二次にわたる財政再建を進め確固たる財政基盤をつくった。ディーゼル車規制や不正軽油撲滅作戦、CBOベンチャー育成などわが国を牽引(けんいん)する先駆的な施策を打ち出してきた。東京のあるべき姿を示す「十年後の東京」を策定し事業推進している。
民 主
 功罪で言えば、罪多き都政でした。政策面では、新銀行東京の実質的破綻(はたん)に象徴的に示されるように、石原知事の思いつきに振り回され、組織面では、知事のお好み、身内、お友達重視の人事で職員の士気が低下し、幾多の有能な人材が都庁を去ってしまいました。
公 明
 評価する。財政再建を成し遂げ、認証保育所、東京ER、ディーゼル規制、温暖化対策の強化などを進めた。最近では、中学生までの医療費の助成、東京盲ろう者支援センター設置など公明党の主張を実現した。さらに公会計制度改革、羽田空港国際化など実績を上げた。
共 産
 落第点。老人医療費助成など次々切り捨て、老人福祉費の割合は全国二位から最下位に。一方で、新銀行の無駄遣いや汚染した豊洲への市場移転を推進、五輪を口実に巨大開発に九兆円もつぎ込もうとしています。これらに賛成した自民、公明、民主の責任も重大です。
ネット
 自然エネルギー政策が、国をリードするかたちで進んだ一方で、環境保全に逆行する外環道推進など、政策はちぐはぐです。外形標準課税、新銀行東京と、トップダウンの施策を強引に展開し、どれもうまくいっていません。新銀行に至っては、無駄遣いも甚だしい。
社 民
 障がい者や女性への差別発言のように人権感覚がない知事で、医療や福祉が後退しました。世界都市を掲げていますが、東京が人が暮らす「生活のまち」であることを軽視し、都民の暮らしにかかわる施策も後退しました。
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● まず、石原与党が揃って評価している「財政再建」の実態です。

 思い起こせば、鈴木都政が当初評価されたのも「財政再建」でした。この財政再建は、主に福祉や文化事業、人件費を削る、という方法で行なわれました。美濃部都政時代に福祉政策を充実させたことでふくれあがった財政赤字を、まるで時間を巻き戻すかのように、減らしていったのです。当時はぜんざいと違って経済が拡大する時期にありましたから、福祉を削る厳しい政策でも、ある程度は受け入れられたのです。その結果として鈴木都知事は財政再建を果たします。その後の成長過程で膨大な黒字が生まれると、福祉は切り捨てたままで、都庁や東京国際フォーラム、臨海副都心計画など、巨大な箱モノ、土建プロジェクトに多大な投資を行ないました。弱者を切り捨ててできたお金で、土建屋や官僚の利権を守り、増やしたのです。

 石原都政の「財政再建」も、鈴木都政と同様に、医療と福祉をとことん「倹約」することで行なわれました。公明党が得意とする「キャッシュのバラマキ(子どもの医療費の助成)」に予算をつける一方で、全国に先がけて特別養護老人ホームへの補助を切り捨て、老人医療の有料化、シルバーパスなどの削減、医療や福祉の現場の民間への移譲(要するに補助の打ち切りと福祉関係の人員削減)を進めました。結果として、莫大な数の「高齢者難民」が生まれ、群馬県渋川で起こった火災のような悲惨な結果をもたらしたのです。そして「余った」お金は、巨大プロジェクトや新銀行東京のために使われています。これが「財政再建」の真実です。

 石原都知事が老人福祉などに全く興味がないことは、老人や障がい者に対する数々の暴言でもはっきりしています。代表的なものをひとつだけ取り上げておきましょう。これは、重度の知的/身体的障がいを持つ人たちのための施設での石原都知事の発言です。

「ああいう人ってのは人格あるのかね。ショックを受けた。ぼくは結論を出していない。みなさんどう思うかなと思って。
絶対よくならない、自分がだれだか分からない、人間として生まれてきたけれどああいう障害で、ああいう状態になって……。しかし、こういうことやってやっているのは日本だけでしょうな。
人から見たらすばらしいという人もいるし、おそらく西洋人なんか切り捨てちゃうんじゃないかと思う。そこは宗教観の違いだと思う。
ああいう問題って安楽死につながるんじゃないかという気がする。
〔安楽死」の意味を問われて〕そういうことにつなげて考える人もいるだろうということ。安楽死させろと言っているんじゃない。」

● 自民党が石原都政の成果として取り上げている「ディーゼル車規制と不正軽油撲滅作戦」です。

 石原都知事が「国に対抗して新しい政策を打ち出す希望の星」のように思われたのは、ディーゼル車に対する規制を打ち出したことがきっかけでしょう。しかし都民の健康のために環境のことを考えていないことは、30年以上も反対が続いていた外環道の建設を強引に進めたことでも明らかです。当初、石原都知事はディーゼル車がどのようなものかわかっていなかったのではないかと思われます(ディーゼル車が環境破壊の元凶のような発言をなんども繰り返している)。ディーゼル車自体に問題がある訳ではなく、欧州などに比べてディーゼル車の規制が甘かっただけなのです。それを、ディーゼル車を「悪者」に仕立て上げることで、注目を集めたのです。

 この政策自体を評価しない訳ではありませんが、ネットが「ちぐはぐ」としてきしているように、外形的には石原都知事の政策は支離滅裂に見えます。「環境を守る」と言いながら、一方で環境破壊や健康に対する無配慮な政策を並べているからです。しかし、石原都知事の発言を見ていると、こうした政策は「ちぐはぐ」でもなんでもなく、石原都知事の「やりたいこと」が一貫していることがわかります。

 本当に環境のことを考えるのであれば、「利便性と渋滞緩和のために高速道路をバンバン作る」「高尾山の土手っ腹に穴をあける」のではなく、「車に依存しない社会を作る」ことを考えるでしょう。しかし実際には、石原都知事になってから、不採算という理由でバス路線は大きく縮小され、お年寄りが病院に行くのにも難儀をしています。もちろん、石原氏の頭には「タクシーを使えばよい」という「答」があるのでしょうが、環境負荷は高くなります。(だいたい、すべてのお年寄りが石原都知事のような「金持ち」ではありませんし。)

● 自民党の言う「東京のあるべき姿」とは?

 石原都知事が実現しようとした政策をすべて行なっていたらどうなったでしょうか。

・民間が開発する高層住宅がさらに増える

 石原都政下で、低所得者が対象の都営住宅が全く建設されなくなったことはあまり知られていません。その一方で、都有地をディベロッパーに払い下げて再開発する、という手法はお得意です。こうして建てられた「高層マンション」は、もちろん普通の都民が住むことができるような値段のものではありません。

・臨海地区がカジノで栄える

 これは実現しませんでしたが、巨大な利権を生むカジノ構想に、石原都知事はご執心でした。お台場にはカジノ目当てのホテルが林立し、東京観光を目当てにした外国人が増え、さらに東京がにぎわいます。もちろん、増えるのは「第三国人」ではないでしょうね。

・地域のバスや施設は減らされ、採算の合うものが増える。自動車での移動はますます便利に

 私が住んでいるのは山手線沿線ですが、石原都政になってからの大きな変化は、安く使える公共施設が減り、シルバー人材センターが請け負っていた区の仕事が入札制になってお年寄りが閉め出され、貴重な足であったバス路線や本数が減った、ということです。一方で、建築基準の緩和にともなって幹線道路には高層マンションが立ち並び、まるで「壁」のようになっていきました。その一方で、石原都知事が強力に押し進める高速道路や幹線道路の整備で、都心はこれからどんどん車が走りやすくなるでしょう。まさに、環境や弱者を押しのけた、利益優先の街になっていくのです。

・民間の競争の名の下で、病院や老人施設が「使えない」ものになっていく

 これは、少し言い方が難しいですね。「お金さえあれば」東京ほど便利な街はありません。お金さえあれば、1泊30万もする人間ドックだってあります。しかし、多くの都民はこうした「金持ち」とは無縁です。

・「街」の機能が失われていく

 地方の街が疲弊している姿は「シャッター通り」などとしてよく報道されますが、私の家のまわりでは、こうした変化は非常に緩慢なものです。しかし、確実に起こっています。地域の商店街や町中の店はどんどん減る。一方で新住民が増え、新しくできた複合施設はいつも賑わっているのです。これに加えて、高齢化/空洞化が著しいニュータウンなどは、ますます「街」としての機能を失っていくでしょう。

● 石原都政の問題点は?

 簡単ではありますが、すでに6月20日21日のエントリーでまとめてあります。

 さて、もうすぐ都議選です。あなたは何を考えますか?

2009年7月 6日 (月)

本日の「怒」090706/民主党の都議候補で築地の移転に賛成の候補は?

 民主党の東京事務局から、回答がありました。

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私もその記事を読みました。
実際には、マスコミが実施したアンケートなので、誰がどう回答したのか、
残念ながら、こちらでは把握できません。
この候補者が、どういう趣旨で「賛成」としたのか分かりませんが、
個人の考えを表明したことだけをもって、処分することはありません。
前回の質問は、「造反者が出た場合」ということでしたが、この場合、造反とは、
党議拘束に反して、議案に賛成(または反対)したこととだ思い、回答しました。
民主党は「移転反対」をマニフェストに掲げており、
知事サイドが、それに関する議案を提案してきた場合、
その賛否については、党議拘束がかかることになり、
その党議拘束に反すれば、処分の対象だということです。
よろしくご理解をお願いいたします。

 都議会民主党
 政策調査会事務局
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 いまいち優柔不断なように思います。私としては、民主党の候補に「築地移転に反対してくれる」と思って投票した行為が裏目に出ることはどうしても避けたいと思っています。

 今日、朝日新聞が都議会議員候補に対するアンケートを発表しました。その中で、築地移転に賛成の候補者が明らかになりました。大田区の「名取(なとり、と表記)憲彦」候補です。

 民主党のマニュフェストを信じてなとり候補に投票すると、築地移転に賛成に回ってしまう危険性があります。この方は、これまでも石原都知事にすり寄った発言などで物議をかもしてきました。大田区在住の皆さん、そして築地市場の移転に疑問を感じている皆さんは、よく考えていただきたいと思います。

2009年7月 5日 (日)

本日の「怒」090706/え? 民主党は築地移転に反対じゃないいの???

 先日、民主党から丁寧なお返事をいただいたのですが、今日の東京新聞に気になる記事がありました。記事によると、民主党の議員の1人が移転に賛成しているというのです。

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都議選候補に3課題聞く 新銀行支援 58%不支持
2009年7月5日 朝刊

 東京都議選の立候補者の六割近くが新銀行東京への都の支援を支持せず、築地市場(中央区)のガス工場跡地への移転には五割超が反対していることが、東京新聞の候補者アンケートで分かった。争点となる都政の主要課題で、与野党間で支持・不支持の対立軸がくっきりと浮かんだ。一方、東京五輪招致は支持が三分の二を占めた。 
◆新銀行東京
 経営難に陥り、東京都が税金四百億円を追加出資した新銀行東京。再建を支援する都の対応を「支持する」としたのは35%、「支持しない」は58・2%だった。
 支持は、追加出資に賛成した自民と公明のほか、諸派・無所属の二人。公明は全員支持だが、自民は五十八人のうち元職と新人の二人が不支持とした。
 新銀行問題について、与党が積極的な言及を避ける一方、野党は対立軸を示す争点として、反対姿勢を鮮明にしている。
 アンケートでは民主と共産、生活者ネットの全員が不支持と答えた。
◆築地市場移転
 築地市場の移転先とされる江東区豊洲地区で判明した土壌汚染。都は敷地が狭い築地での再整備を断念した経緯があり、汚染土壌の入れ替えや浄化処理をした後、五年後に豊洲に移転する方針だ。
 豊洲移転を「支持する」は39・1%。一方、「移転先を変更すべきだ」が7・7%、「築地で再整備すべきだ」が45・5%を占めた。自民は五十六人、公明は全員が豊洲移転を支持。民主の七割余、共産・社民は全員が再整備を主張した。民主は現職一人が豊洲移転を支持した。
 築地を抱える中央区(定数一)では民主、共産の新人とともに、自民現職も「再整備」を求めた。
◆五輪招致
 二〇一六年夏季五輪の東京招致は、過半数の66・4%が支持し、不支持は30・5%。自民、公明は全員が支持したが、民主内では支持が74・1%に対し、現職四人を含む15・5%が不支持で判断が分かれた。共産とネット、社民は全員が不支持だった。
 本紙が先月上旬に実施した都議選世論調査では、賛成61・6%に対し、反対は30%。反対の理由には、会場建設費負担などが挙がっていた。
 候補者アンケートは、告示日前日までに、諸派一人を除く二百二十人から回答を得た。
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 先日の回答とは明らかに異なっています。この議員を明らかにすること、なんらかの処分をするかどうかということを、民主党に問い合わせました。

本日の「怒」090705/茶番劇でも繰り返されればそれなりの影響力があるのが怖い/東国原知事と橋下知事のもくろみ


 自民党が東国原宮崎県知事に振り回されているように見えます。このままでは政権与党から転落必死の自民党がなりふり構わず人気取りに走っていることを考えると、東国原、橋下両知事と自民党の「できレース」の匂いが漂っています。「淫行/暴行」知事と「売春ツアーはODA」知事による、自民党巻き返しのための「やらせ」だとしか思えません。

 橋下知事の最近の発言を見ると、「政策を見て支持政党を決める」ようなニュアンスがありますが、これは明らかに「嘘」です。「産經新聞だけが唯一まともな新聞」と宣う橋下知事の民主党嫌いは有名で、よもや「地方分権」だけで民主党にすり寄る可能性はありません。それを隠して「支持政党をはっきりさせる」という方向で首長会をまとめようとしている知事は、さすがに「頭の切れる」策士です。正義派ぶっていても、パチンコの詐欺師軍団(梁山泊)と交遊し、商工ローンの顧問弁護士を平気でできるマキュアベリストですから、何をするのかわからない恐ろしさがあります。

 これに比べると、東国原知事は猿芝居が見え見えです。知事としての実績は宮崎県のアピールだけですが、そのインパクトの強さで今だに驚異的な支持率を得ていることを勘違いしたか、自分が動けばこの国の政治がなんとかなるとでも思っているかのようです。「総裁にしろ」は驚きましたが、もちろん、ハードルは下がるに決まっています。とにかく目立ちたい、権力が欲しい、というだけの自己顕示欲しか感じられません。「総裁候補にすること、知事会の主張を一言一句変えずに公約にすること」と掲げていた当初の主張が「大臣になるということは、総裁候補になるということでしょ?」と訳のわからないことを言い出したりもしています。

 このような状況で心配なのは、マスコミが視聴率欲しさにこの二人を追いかけ回してしまうことです。というか、すでになっている。小泉郵政選挙をみるまでもなく、マスコミが報道すればするほどこの二人に対する支持が増えるでしょう。郵政民営化が何をもたらすのか、規制緩和が何をもたらすのか、きちんと考えずに自民党に300議席を与えた結果がどうなったか。マスコミが無批判に東国原、橋下両知事の動向を垂れ流し続ければ、将来、大きな後悔をしなければならない結果をもたらすことは間違いありません。

2009年7月 4日 (土)

本日の「怒」090704/当選を単純に喜ぶわけにはいくまい/IAEA事務局長選挙の真実

 3月の選挙で当選者がでなかったIAEAの事務局長を選ぶやり直し選挙で、ウィーンの政府代表部の天本之弥氏が当選しました。当ブログでは、3月28日のエントリー(本日の「怒」090328/IAEA事務局長選挙の「当然の結果」)で天本氏が信任票を集められなかった結果を、日本の外交が核廃絶に対して何も努力して来なかった当然の結果であることを指摘しました。今回の選挙でも、天本氏は当選したとはいえ、前回選挙の得票を一票も伸ばすことはできず、一カ国が棄権したために当選ラインが下がって当選するという、実に「お粗末な」結果となりました。

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IAEA事務局長に天野氏 先進国と途上国 深い溝浮き彫り
2009年7月4日東京新聞朝刊
 【ウィーン=弓削雅人】国際原子力機関(IAEA)は三日、ウィーンの本部で理事会を開き、次期事務局長に日本の天野之弥ウィーン国際機関代表部大使(62)を任命した。九月の年次総会で正式承認される。天野氏は理事会後の記者会見で先進国と途上国との関係に触れ「どの国、地域での意見も反映させて運営していく」と、結束して課題に取り組む姿勢を示した。
 二日の特別理事会では、信任投票にもつれ込んだ末、棄権票が一つ出て当選ラインが下がったことで天野氏は必要な支持数ぎりぎりで選ばれた。秘密投票だったため棄権に回った理事国は定かでないが、日本側は天野氏をはじめ、東京や理事国駐在の外交官もぎりぎりまで懸命の働き掛けを続けた。明確な信任表明でなくても棄権は天野氏に有利に働くことになり、まさにこの一票が勝敗の分かれ目となった。
 問題は、前回選挙も含め、当初から最有力の天野氏が苦しんだ背景。外交筋は、天野氏が当選すれば先進国に有利で途上国への配慮を欠いた運営を主導する、との懸念を途上国が持っていると指摘。IAEA内にある先進国との間の溝は容易には埋まりそうにない。
 IAEAは核燃料の安定供給と核濃縮技術の拡散防止を目的に供給保証のシステムを議論している。原発に使う低濃縮ウランを備蓄して市場価格で供給する国際管理の仕組みだが、途上国に対し原子力技術の新たな取得を制限し先進国が独占しようとするものとの反発もある。北朝鮮やイランの核開発問題に加え、途上国の先進国への不信感解消も天野氏にとって課題となる。
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 日本政府や多くの政治家の「核廃絶」への思いが嘘っぱちであることは、7月1日付のエントリー(「言論の自由のはき違えと核廃絶の嘘」)でも取り上げたように、自民党の主要な政治家や民主党の一部議員が、核武装を旨とする団体と強く連携していることでも明らかです。こうした事実は、アメリカの核政策に盲目的に追従してきた日本外交とともに、多くの途上国に不信感を与えています。再投票でも支持が増えなかった結果は、「当選したことが日本外交の勝利」ではなく、「どうやっても不信感を拭えない日本外交の惨めさ」を物語るものです。

 産経、読売の社説は、「北朝鮮、イランの核問題」と「温暖化防止に向けた原子力の平和利用の重要さ」に力点がありました。

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【主張】核の番人 不拡散に強力な指導力を(産経新聞)

 国際原子力機関(IAEA、本部・ウィーン)の次期事務局長(任期4年)に、ウィーン国際機関日本政府代表部大使の天野之弥(ゆきや)氏が選出された。エルバラダイ現事務局長の後を継ぎ、12月に就任する。
 IAEAは原子力の平和利用促進と軍事転用防止を担う。「核の番人」と呼ばれる重要な国際機関のトップにアジアから初めて、唯一の被爆国である日本から原子力・軍縮を専門とする外交官が選ばれた意義は大きい。
 IAEAは1957年に発足した。当初52だった加盟国は現在146を数える。事務局長の下に核不拡散を担当する保障措置局など6局が置かれ、2300人のスタッフを擁する専門家集団だ。しかし、核物質の軍事転用に目を光らせ、核拡散を防ぐ保障措置協定には強制力が欠ける。組織の予算や人員も十分とはいえない。
 核拡散防止条約(NPT)運用検討会議第1回準備委員会議長を務めた天野氏には、そうした核の番人の弱点を改善し、機能や能力を強化する役割を期待したい。
 決着をみなかった3月の事務局長選のやり直しとなった今回の再選挙でも、天野氏は規定による投票繰り返しの末に選ばれた。ぎりぎり当選の背景には、すでに原子力技術を持ち、核不拡散を重視する先進国と、原子力利用の制限を嫌う途上国の反目がある。
 IAEAにとって継続中の難題は、北朝鮮とイランだ。
 北朝鮮は5月に2度目の核実験を行っただけでなく、使用済み核燃料棒再処理やウラン濃縮の着手まで表明した。核施設の無能力化作業を監視していたIAEA要員は4月に退去させられたままだ。核兵器の開発疑惑がもたれるイランは「核平和利用の権利」を主張してウラン濃縮を続けている。
 むろん、米英仏中露の核保有5大国の間にも意見の違いがある。とくにイランに関しては、「平和利用ならば」と理解を示す途上国もある。IAEAのかじ取りは一筋縄ではいかない。
 一方、石油資源の枯渇が視野に入ってきた今、地球温暖化対策と相まって原子力エネルギーへの期待が高まっている。戦後一貫して平和利用に徹し、原発と核燃料サイクル事業に実績を持つ日本の代表として、天野氏には存在感を示してほしい。一部に聞こえる「指導力に欠ける」との批判をはね返す実行力も時には必要だ。
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 これに対し、東京新聞の社説は事情をやや正確に解説しています。

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天野事務局長 被爆国の願いを世界へ(東京新聞社説)

 「核の番人」と呼ばれる国際原子力機関(IAEA)の次期事務局長に初めて日本人が選ばれた。核兵器と関連技術の拡散を防ぎ、同時に原子力の平和利用を促進する強い指導力を期待する。
 当選したのはウィーン国際機関代表部の天野之弥大使。外務省で軍縮、核不拡散、原子力部門を歩んできた。十二月に就任する。
 ウィーンを舞台とした選挙戦では「広島、長崎を経験した日本から来た」と語り、日本は核の平和利用という政策を一貫して進めた「模範的な国だ」と訴えた。
 日本には長い歴史を持つ反核運動がある。政府も過去十五年間、国連総会で核廃絶決議案を提出してきた。唯一の被爆国からの事務局長選出だ。日本が進めてきた核不拡散と原子力の平和利用を両立する政策を、国際社会でさらに具体化させたい。
 オバマ米大統領が四月、プラハで「核なき世界」演説をし、米国とロシアが戦略兵器削減交渉を開始するなど核軍縮の動きが出てきた。しかしIAEAの現状を見ると、難問が山積している。
 イランは国連安保理やIAEAの要求を拒否して、ウラン濃縮活動を続けている。大統領選による混乱を受けて、次期政権は国内を結束させるためさらに対外強硬姿勢を強めて、核開発を加速化させる恐れもある。
 北朝鮮は今年四月、寧辺の核施設を担当していたIAEA監視要員を国外退去させた。
 IAEA事務局長には両国の核問題で、米国やロシア、中国など関係国の関与を見極めながら対応する政治力も必要となる。
 深刻なのは核を持つ国と持たない国の格差、対立だ。
 核を保有する先進国は不拡散体制の強化を優先するが、途上国は平和利用が目的なら核技術を移転すべきだと主張する。六月のIAEA理事会では、原発燃料となる低濃縮ウランを安定供給する「核燃料バンク」の創設が議題となったが、途上国側は自国の原子力発電の道が閉ざされると反対した。
 天野氏は選挙戦の信任投票で、当選ラインにやっと届く薄氷の勝利だった。「日本は米国寄りすぎる」とみなして反対票を投じた途上国もあるといわれる。支持基盤は万全とはいえないようだ。
 先進国と途上国の対立をどう調整していくか、天野氏には核廃絶という日本国民の願いを念頭に指導力を発揮してもらいたい。
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 IAEAのエルバラダイ現事務局長がノーベル平和賞を受賞したのは、アメリカの主張に反して「イラクに核兵器開発の兆しがない」という主張を引き下げなかったことが大きなポイントでしょう。もちろん、ノーベル平和賞が政治的なものであることは前回のエントリーでも述べた通りですが、それでも特定の国家に肩入れしなかったことは評価されるべきでしょう。果たして天野氏にその気概と力量があるでしょうか。さらに、日本政府やアメリカなど、天野氏を積極的に推した国々が、途上国の不信感を取り去る方向へIAEAが向かうことを許すでしょうか。

 このエントリーを書いていたら、こんなニュースが飛び込んできました。

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「武器輸出3原則」の緩和、経団連が提言
 日本経団連が、武器や武器関連技術の輸出を原則的に禁じている「武器輸出3原則」の緩和を求める提言をまとめることが3日、明らかになった。

 日本企業が、外国との武器の共同開発に参加できるよう求める内容で、年末に改定される「防衛計画の大綱」に反映させるよう、政府に働きかける。
 提言は、「(武器の)開発初期段階から参画することが、最先端装備を早期に取得し、防衛力を強化するために最も有効な方策」と主張している。
 「北朝鮮による弾道ミサイル発射など、北東アジアの安全保障環境は緊迫化している」状況を踏まえたものだ。武器輸出3原則について、「一律の禁止ではなく、個々のケースについて適切に対応する必要がある」と主張している。
 レーダーで捕捉されにくいステルス戦闘機などの開発費は巨額で、欧米などでは複数の国が共同で行うのが主流だ。だが、日本は、軍事関連技術の輸出が伴うため参加できず、最新鋭機の導入時期が遅れるケースも懸念されるという。また、国内では、防衛予算減で、軍事産業から撤退する企業が相次いでおり、新たなビジネス機会を求める産業界の意向も反映されている。
 武器輸出3原則を巡っては、自民党の防衛政策検討小委員会も6月に同様の提言をまとめている。
(2009年7月4日09時24分  読売新聞)
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 まさか、「通常兵器を進化させることが核廃絶につながる」などとは言わないでしょうね。経団連は、派遣切りと脱法行為のボスが会長になって以来、「正気か?」と思わせる発言が増えていますが、天野氏の当選と同じ日にこうした記事がでるところなど、この国のお粗末さを物語っているようで哀しくなります。

 広島・長崎の犠牲者が安らかに眠れる日が来ることがあるのでしょうか。

2009年7月 3日 (金)

本日の「怒」090703/外交の機密と国民の不信とは別問題だ/核「密約」問題に思う


 元外務事務次官の村田良平氏が、長い間議論になっていた「日米核密約」の存在を認めました。

 ご存じない方のために、簡単におさらいをしておきます。

 戦後、日本が占領下から独立する時に、日本はアメリカとの同盟を選択しました。結果として結ばれたものが日米安全保障条約(「安保」と略します)です。日本は冷戦体制の中でアメリカを中心とした「西側」の軍事同盟の中に組み込まれ、1954年には自衛隊も発足しました。

 こうした中で、1950年代から日本にはアメリカの艦船によって核兵器が常態的に持ち込まれていました。考えてみれば当たり前のことですが、核兵器を積んだアメリカの軍艦が日本に寄港するたびに核兵器を「下ろして」くるような面倒なことはできません。また、アメリカの戦略として、「核がどこにあるかわからない」ということが抑止力になる、というものがありましたから、どの艦船が核を積んでいるかということは決して明らかにされないのです。

 こうした「現状」を鑑み、60年の安保改定で、日米政府は、核兵器を積んだ米艦船が日本を通過したり寄港したりする時に核の搭載を認める、という「密約」を結びました。これはすでにアメリカの公文書で明らかになっている事実です。(それ以外でも、朝鮮半島で戦闘が起こったり危機的な状況になったときには、アメリカの戦闘機(爆撃機を含む)が日本の基地から「事前連絡なしに」戦闘地域に向かうことができる、という密約の存在も明らかになっています。)このように、日本はアメリカにとって「都合のよい」前線基地として機能してきたのです。

 さて、この「密約」は、歴代の内閣によって存在そのものを否定されてきました。日本は非核三原則「核兵器を作らず、持たず、持ち込ませず」を国是としているので、当然、この密約は問題になるのです。しかし、アメリカの世界戦略の中に組み込まれた日本は、米軍の戦略構想に反する発言を行なうことはできませんでした。(ちなみに、非核三原則を貫いたことで故佐藤栄作元総理がノーベル平和賞を受賞したことは、まさにブラックジョークであり、ノーベル平和賞がいかに政治的なものであるかを物語っています。もちろん、当時から世界の外交官は日本に核が持ち込まれていることを「知って」いました。)

 状況が一変したのは、1981年にライシャワー元駐日大使が毎日新聞の記者に対し、核密約の存在を認める発言をしたことでした。この後、日本政府が密約を了解していた公文書などもみつかり、密約の存在は「確実な」ものになりました。とどめは、アメリカの公文書館が過去の外交文書を公開した中に、この密約文書そのものがあったことです。こうして、日米の密約は「歴史的な事実」になりました。

 これに対して、現在も日本政府はこの密約の存在そのものを認めていません。そうした中で、村田氏の発言は、日本側が密約を認めた最初のものになったのです。

 長い間アメリカの施政下にあり、今も軍事基地で苦しみ続けている沖縄の反応は、とてもまっすぐで当然のものです。

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[核密約]「同盟の嘘」を認めよ

 米軍が日本に核兵器を持ち込むようなことはない、としてきた政府答弁は嘘だったとする証言を元外務官僚が語りはじめた。

 1987年から89年まで外務事務次官を務めた村田良平氏(79)が、日本への米軍核搭載艦船の立ち入りを認める日米密約の存在を認めた。次官が外相に密約を伝達するのは「秘密の義務」だったことを明かした。

 この証言に対し、河村建夫官房長官は「存在しない」と否定、「(米側からの)事前協議がない以上は核持ち込みはない」との公式答弁を繰り返している。

 政府は否定しても、外務官僚のトップ経験者が認めた事実は重い。米政府がすでに密約文書を公開しており、政府が否定するほど嘘の上塗りに聞こえる。

 非核三原則で核兵器の持ち込みを禁じ、その必要がある場合には米側から事前協議の申し入れがあるはずだが、まだ協議がないため核持ち込みもない、と政府は説明してきた。しかし実際には核兵器を搭載した米艦船が日本に入港するのは「持ち込み」に当たらないとする密約があったという。

 米公開公文書やライシャワー元駐日大使、ジーン・ラロック退役海軍少将の証言で密約の存在が明らかになった。ほかにも朝鮮半島有事に事前協議なしに在日米軍基地から出撃でき、極東有事には沖縄へ核再持ち込みを認める密約もあったとされる。

 村田氏によると、どの首相に密約内容を伝えるかは、外務官僚が選別していた。

 政府は歴史の事実を覆い隠すべきではない。冷戦も終わり、政府が防衛政策の柱のひとつにした台湾海峡の緊張は解け、中台間の直接投資が解禁されている。国民に密約の経緯を説明し、虚偽答弁の非を認めることこそ、信頼を得る唯一の方法だ。

 外交・防衛政策のまやかしは沖縄基地問題に通底する。

 「地理上の利点を有していることが、沖縄に米軍が駐留する主な理由と考えられる」

 米軍基地が集中する理由を政府は防衛白書でそう説明している。これも疑わしい。

 90年代半ばに米兵暴行事件が起きた当時、米国防総省高官は日本が望むなら米軍を本土へ移転できる、と公言していた。しかし、政府は沖縄に基地を封印し続けてきた。

 米軍再編で小泉純一郎元首相は「海兵隊の県外移設を検討したが、どこも受け入れを拒否した」と発言した。

 無理を押すような防衛政策はいずれ立ち行かなくなる。

 衆院外務委員会の河野太郎委員長は「政府答弁だけを信じて議会運営できる状態でなくなった」として、村田氏を参考人招致して話を聞く方針を示している。政治の責任で真実を引き出し、官僚任せの外交防衛政策を正すべきときにある。

 核密約という冷戦期の厄介な問題は早く清算すべきだ。負の遺産を抱えていては、激動するアジア安保への健全なアプローチができない。

 嘘を抱えた同盟では、沖縄基地問題の取り組みもゆがめられてしまう。
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 ここには、「国民に嘘をつかない」という政府のあたりまえの姿勢が守られて来なかったことにたいする沖縄の怒りが見えます。これに対して、悲しくなるほどお粗末極まりないのが産経の社説です。

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【主張】核「密約」論議 問うべきは核の傘の信頼

 1960年の日米安全保障条約改定の際、「核兵器の持ち込みについて日米間に密約があった」と村田良平・元外務次官が発言し、「密約」論議が再燃している。
 一部メディアは政府に密約の確認を求めているが、今回の発言は村田氏が昨年秋に出版した自著で公表しており、新事実でも爆弾証言でもない。日本にとっていま重要なことは、北朝鮮の核開発などの新たな脅威に向き合う日米安保体制や拡大抑止(核の傘)のあり方を超党派で冷静に論じることではないか。
 村田氏らが指摘する密約とは、「核を積んだ米艦船の寄港、領海通過や米軍機の飛来は事前協議の対象外とする」との日米了解事項をさす。ライシャワー元駐日大使発言などを契機に、密約の有無をめぐる論議は過去に何度も蒸し返されてきた。「密約はない」と政府が否定するパターンも、これまでと変わらない。
 日本は第二次大戦後、日米安保条約体制(日米同盟)を通じた米国の「核の傘」に国家の安全を委ねてきた。冷戦時代には、核抑止を確かなものにすると同時に核廃絶の理念を両立させる必要もあった。核持ち込みをめぐる運用上の了解事項を非公開とした当時の判断は、そうした「政治の知恵」の一つでもあったはずだ。
 その理解なしに同じ論議を重ねるのは不毛と言わざるを得ない。それよりも、日本がいま直面する状況を考える必要がある。
 現在の北東アジア情勢は、北朝鮮の核・ミサイル開発の脅威に加えて、核軍拡を続ける中国の存在も見逃せない。日本や韓国にとって、21世紀はむしろ冷戦時代よりも危険な状況に近づいているともいえる。
 先の米韓首脳会談では、韓国側が「核の傘による安全の保障」の再確認を米国に求めて、首脳間で文書化された。これからも明らかなように、同盟国に対する米国の「核の傘」の信頼度が改めて問われる時代に入っているのだ。
 日本においても、敵基地攻撃能力や核保有の是非を含めた独自の抑止態勢のあり方とともに、日米同盟を通じた核抑止がどこまで機能しているかをきちんと論議する必要が高まっている。
 そうした論議を政治が怠っては国家と国民の安全は守れない。国会の場でも、過去を蒸し返すよりも現代の緊急課題に即した抑止論議を最優先してもらいたい。
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 ここには、「初めに政府ありき」という、産経お得意の意識が満載です。「お上のやることに不満を言うな」というこの傲慢な姿勢は、「政府が国民にとって信頼されるものになる」ための「民主主義の当たり前の原則」が踏みにじられています。

 日本が「経済一流、政治二流」と言われて久しいですが、40年間日本の政治を見てきたものからすると、「経済一流(それも疑わしいですが)、政治三流、外交論外」と言わざるを得ません。こんな悲しい状況を生んでいるのは、政府が国民の信頼を得る努力を完全に放棄し、「愚民政策」を続けてきたことも大きな原因でしょう。

 改めて問います。政府は何を見て外交を行なうべきなのか。これまでの外交政策を完全に転換しないと、これから先の日本は、国際社会の中で、今まで以上に「軽蔑される存在」になっていくでしょう。

2009年7月 1日 (水)

本日の「怒」090701/言論の自由のはき違えと「核廃絶」の嘘


 来月6日の広島原爆記念日に、日本会議広島が企画している田母神氏の講演に対して、広島の秋葉市長が講演会の日程変更を要求しました。

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田母神氏の「原爆の日」講演に広島市長が「待った」
2009.6.29 21:45(産經新聞)

 懸賞論文への投稿が発端で更迭された元航空幕僚長、田母神俊雄氏を原爆記念日(8月6日)に広島市に招き開催予定の講演会について、同市の秋葉忠利市長が、被爆者や遺族の悲しみを増す恐れがあるとして日程変更を29日、文書で要請した。主催者側は予定通り実施する構えだが今後、憲法の「集会の自由」が脅かされ、「言論封殺」と批判された“田母神事件”が再燃する恐れも出てきた。
 この講演会は日本会議広島などが計画した「ヒロシマの平和を疑う~田母神俊雄氏が語る、広島発真の平和メッセージ」。5月に中国の核実験の被害をテーマに講演会を開催。日本が唯一の被爆国でなく、共産圏の核に日本の反核団体が寛容であることへの疑問を踏まえ、いかに核の惨禍を回避するか--として同氏の講演会を企画したという。
 秋葉市長名で田母神氏らに届いた文書では「貴殿が何時何処で何を発言するかは自由で当然の権利」としながらも、(1)8月6日は市内が慰霊と世界の恒久平和への祈りで包まれる(2)田母神氏がこうした演題で講演するのは被爆者や遺族の悲しみを増す結果となりかねない(3)原爆記念日の意味は表現の自由と同様に重要-などを市の立場として日程変更を検討するよう求めた。
 主催者側は、これまでも講演会のチラシ配布を市の外郭団体に依頼したが、市の政策方針に反するなどとして断られた、としており「私達は市長以上に核廃絶を願っている。北朝鮮や中国の核実験が問題になるなか、真の平和のためどうすればいいのか、という趣旨の講演会がなぜふさわしくないのか全く理解できない」と話している。
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 産經新聞の報道には、大切な点が抜けています。それは、田母神氏が「日本は核武装すべきである」と、各種の講演会やインタビューで一貫して述べているということです。こうなると、日本会議の「私達は市長以上に核廃絶を願っている。」という中身が一体なんなのか、ということを明らかにする必要があるでしょう。

 日本会議のウェッブサイトには、田母神氏の投稿がありますが、そこで氏は「日本も攻撃能力をもった完結した国防体制をつくらなければなりません。巡航ミサイルなどを装備して、「撃ってみろ、そしたらうちも撃つぞ」という構えが軍事の基本じゃないでしょうか。政治がやるべき決断をしないから、国家国民を守る体制がいつまでもできないのです。」と述べています。もちろん、講演ではこうした田母神氏のポリシーに基づいたお話があるはずです。日本会議が「核廃絶を願っている」のであるなら、まさか「撃ってみろ、そしたらうちも撃つぞ」という脈絡を、「核兵器を撃たれたら通常兵器でお返しする」とでも理解しているのでしょうか?

 もちろん、そんなことはありません。日本会議の言う「核兵器廃絶」とは、「北朝鮮の核や中国の軍拡がある。これらの脅威に対抗するためには、日本も核武装をして対抗することによって、相手に対して核兵器の使用を思いとどまらせ、そして核を減らしていく」という意味なのです。もちろん、このくだりで強調されるところは、「廃絶」ではなく「武装」の部分でしょう。

 日本会議がこれまでに行なってきた活動には、「有事立法」「国旗国歌法」「外国人参政権や夫婦別姓に対する反対」など、「いかにも」というものが並んでいます。基盤となった「日本を守る国民会議」は、加瀬俊一、黛敏郎などの軍国主義右翼によって作られたもので、現在の日本会議も、安倍元首相、平沼赳夫、中川昭一、高市早苗などの自民党右派議員や松原仁民主党衆議院議員などの「ウルトラタカ派」の活動を支援しています。

 こうした人たちの共通点は、「他人を思いやる心の欠如」と「人の痛みを理解する想像力の欠落」です。広島で核武装論者の講演会を、しかも原爆記念日に行なうことが「平気」な神経は、とてもではありませんが理解できません。

2009年6月29日 (月)

本日の「怒」090629/築地の移転問題について/都議会民主党からの回答


 先週、民主党の都議会事務局から、築地移転問題についての質問に対する回答がありました。

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 都議会民主党
 政策調査会事務局

    記

1)豊洲の危険性をどの程度だとお考えですか。なんらかの追加処置をとった場合、現在の反対姿勢を変
更することがあり得ますか?

 →豊洲の土壌汚染状況をみると、生鮮食料品を扱う市場用地としては、不適当だと思います。
 汚染土壌を完全に撤去するとともに、地下水のモニタリングで2年以上汚染が確認されないことなど
、民主党が求めていた土壌汚染対策を実施したとしても、現在の反対姿勢を変更することはありません
す。
 民主党が反対しているのは、土壌汚染の問題だけでなく、市場の中心的な存在である仲卸業者など、
関係団体が反対していること。そして何よりも、都民の多くが、食文化の中心である築地市場の移転を
望んでいないからです。

2)石原都知事に近い議員が「造反」する恐れはありませんか?
 また、仮に造反者が出た場合、除名などの処置をとるおつもりがありますでしょうか。

 →民主党は「移転反対」をマニフェストの大きな柱のひとつに掲げており、造反者が出るとは思えま
せん。
  仮に、造反者が出た場合は、当然、何らかの処分対象となるでしょう。

3)自民・公明が過半数を維持した場合でも、築地移転に対する反対を貫きますか

 →都民の多くが、移転を望んでいない限り、移転反対の姿勢を貫きます。
  仮に、自民・公明が過半数を維持したとしても、次期、都知事選挙では、対立候補を立てることに
なるでしょう。

以上

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 基本的に望ましい回答であると思いますが、みなさんも是非、築地の問題について考えて下さい。

2009年6月23日 (火)

本日の「怒」090623/都議選の告示を前に/石原都政に風穴を開けたい2

 さて、私が一番問題視しているのが、築地市場の移転問題です。簡単におさらいしておきましょう。

 築地市場は、開設からすでに70年以上を経過し老朽化が進んでいます。市場の活性化とともに手狭にもなっていきました。そのために、1988年には、築地市場を「建て替える」計画が策定されました。その後、財政難から計画を見直すことになったのです。ところが、石原都知事になって02年に豊洲への移転と跡地の売却が打ち出されました。豊洲の土地は、東京ガス(一部に東京電力)の工場跡地であり、当初から土壌の汚染が懸念されていました。

 実は、豊洲の東京ガス跡地は、住居や商業オフィスとしての開発が見込まれていました。そのため、2000年には、東京都から東京ガスへの売却の打診を、東京ガス側が一旦断っています。その時には、「景色もよく、町づくりの方が適している」「土壌の汚染がある」ということが、その理由として東京ガスから東京都に意見書として出されているのです。

 にもかかわらず、東京都は「土壌汚染の対策のうち、600億円分を都が行なう」という、東京ガス(時の東京ガスの社長は石原都知事の一橋大学の後輩)にとってはよだれの出るような、都民にとっては身を削るような提案をし、01年に売却の合意がなされました。そして、環境庁も「過去の土壌汚染の責任を問わない」という例外規定を作って、東京都の計画をバックアップします。

 さすがに、この土壌汚染の問題は大きく取り上げられるようになり、東京都もしぶしぶ再調査を行ないました。そこで出たデータは空恐ろしいものでしたが、一部のデータを東京都は隠蔽するという恥知らずなことも行なっています。

 何故、石原都知事はこんな危険な場所に、強い反対を押し切ってでも築地市場を移転させたいのでしょうか。

 当初、築地の跡地は、これまた石原都知事が押し進めるオリンピックのメディアセンターに用いる、とされていました。そのために「東京オリンピックと築地市場の移転はセット」ととらえる人も多かったのですが、メディアセンターは他の場所(東京ビッグサイトが有力)に設置することになって、狙いがこれだけではなかったことが明らかになりました。

 現在、東京都のホームページには「跡地は有効利用する」としか書かれていませんが、仮に売却したら1兆円を遥かに超えるとされています。一方の豊洲の土地は1600億ほど。銀座にほど近い一等地ですから、莫大な開発利権が出現することは明らかです。「開発利権大好き」の石原都知事の狙いが、この跡地にあることは明らかでしょう。

 そもそも、築地市場を移転する必要があるのでしょうか。

 老朽化した施設を建て替えることは必要でしょう。しかし「手狭」という点については、すでに状況が変化しています。

 少子化や食生活の変化、流通形態の多様化によって、築地市場の相対的な重要性は低下し(このこと自体は別の問題ではありますが)、仲卸の数も減少しています。すでに「手狭」ではなくなっているのです。そのような中で移転を強行すれば、さらに脱落する仲卸もでてくるでしょう。それよりも、世界的に有名になった現在の築地ブランドを活かす方策が必要ではないかと思います。

 ましてや、移転先が危険極まりない土壌の場所であることは、毎日の食事を安心してとれなくなる可能性が高いのです。石原都知事や東京都は「処理すれば安全だ」と言っていますが、「絶対に安全」と言い切る科学者がいるとすれば、それは「似非科学者」であるとしか言いようがありません。

 さらに、世界の誇れる日本の文化のひとつである魚の食文化をどのように次の世代に伝えるのか、という問題も考えなければなりません。最近は包丁すら使えない人が増えているそうですが、魚文化は家庭で魚を使うことがなくなってしまえば貴重な基盤が失われてしまいます。仮に、「豊洲は危険らしいから魚は止めましょう」という人が増えたら、ただでさえ減っている魚を使った食文化が失われてしまう危険性が増えるのです。

 さて、都議選に戻りましょう。

 現在、自民党と公明党は石原与党として築地の移転を推進していますから、論外です。他の政党は、移転問題については基本的に反対の立場を取っているようです。しかし、民主党にも問題はあります。土屋たかゆき議員のように、基本的に石原都知事にべったりの議員もいるからです。こうした議員が、土壇場で石原都知事の方針に与しない保証はありません。石原都政の暴虐を食い止めるには、最低限自民/公明を大きく過半数割れに追い込むことが必要です。それ以外の候補者も、石原都政に対するスタンスによって考慮する必要があると思います。

 こんなことを書いていたら、今日(6月23日)づけの朝日新聞に、「築地の移転問題を考える会」が築地移転問題についての都議会議員候補者アンケートが実施した、という記事がでていました。その結果によると、公明党は全員が移転推進、自民党は推進が一桁でのこりは答えず、他の政党はほとんどが反対、という分布になっているそうです。生活者重視を訴える公明党が賛成なのはお笑いですが、自民党の候補者のほとんどが無回答、というところに、この政党のお粗末さが現れています。表立って賛成を言うと票が逃げると思っているのでしょう。もちろん、当選したら推進派にまわることは明らかですね。

 実は、これとは別に、民主党には築地問題についての質問をメールで投げてあるのですが、まだ回答がありません。回答があれば、また書くことにします。

 安心なものが食べたいから、これからも日本の文化の誇りである魚文化を守るためにも、築地市場の移転を阻止すべく、今回の都議選を意義あるものにしたいと思っています。

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